ABC商会の合成樹脂系塗り床材

クスリとからかわれた樹脂塗り床材

合成樹脂塗り床材「ケミクリート」は、昭和34年(1959年)、当初、接着剤として使われていたエポキシ樹脂を日本の風土や施工体制に合うよう、試行錯誤を重ねて開発された画期的防食床材です。

その頃の米軍基地では、床はアスファルト仕上げが中心でしたが、鉱物オイルやガソリンを使用する飛行機整備工場の床は、耐久性が悪く、数年でアスファルトを敷き直すという作業が必要でした。そのため米軍から、当時アメリカで用いられはじめていたエポキシ樹脂系の、耐薬品床仕上げが施工できないかという希望があがりました。しかし、そのような材料は当時の日本にはありませんでした。そこで、その2年前から土木用接着剤としてエポキシ樹脂の接着剤を発売していたABC商会に、白羽の矢が立ったのです。ABC商会は、当時は小さな会社でしたが、優秀な技術者によって試行錯誤を繰返し、接着剤を塗り床材として転用・開発することに成功。これが、日本における樹脂塗り床製品の始まりでした。
基剤と硬化剤の2液で反応するこの材料は、現在ではほぼ、2:1とか5:1という割合で配合しますが、その当時は1/100単位という非常に微妙な配合比を現場で実行しなければなりませんでした。当時の床施工職人はアスファルトや「カラクリート」のようなコンクリート系の床施工しか知らなかったので、樹脂床材のペール缶を見て、床施工職人は「ABCがクスリを持ってきた」と笑っていました。なぜなら、昼ご飯を挟んでの施工の時、あるときはご飯から帰ってくるとカチカチに硬化していたり、また、あるときは床に流しても固まらないという事が続いたからです。これは液状エポキシ樹脂と、硬化剤のアミンとの2液の化学反応で硬化するためで、それまでの床材と比較して、あっという間に硬化しました。(当時の感覚)また厄介なことに硬化剤が適度に配合されていないと逆に何日経っても硬化しないこともありました。
今となっては笑い話ですが、こうした失敗を繰返しながら「ケミクリート」はその防食床としての性能を熟成させていったのです。

高度経済成長と共に日本に根付いた樹脂床材

日本が高度経済成長を遂げていた昭和30年代後半から40年代、マイカーブームで自動車の生産台数がウナギのぼりとなり、自動車生産工場でも耐食性の高い床材のニーズが高まりました。それに応えるようにABC商会の樹脂床材も商品改良を重ね、施工方法の普及に努めました。さらにどんな職人でも施工できるよう、配合方法を改良したり、施工研修会を実施して正しい施工方法を知ってもらうことに努めました。その結果、日本各地でABC商会の樹脂床が採用され、新しい防食環境を作ってきたのです。

ニーズに応えて60商品以上

ABC商会は樹脂塗り床メーカーです。防食にプラスして耐熱性能があるもの、大型冷蔵倉庫に使えるもの、弾力性を付加させたもの、また処理槽などのより高い防食性のあるもの、2時間で固まるもの、環境への配慮からアンモニアや有機ガスの発生を極端に少なく抑えたもの、水性のもの等、ニーズに応えてラインアップは60商品以上を揃えています。日本だけではなく、アジアを始めとする海外でもご採用いただいております。

メーカーとして対応します

たとえば「欲しい色がない」と思ったことはありますか?
ABCではどんな色でもおおよそ対応可能です。
お気軽に弊社担当者にご相談ください。また、「こんな床つくれない?」そんな希望にも時間はかかるかもしれませんが、優秀な研究所のスタッフ一同でそれに応えるよう努力します。

1959年から塗り床材を作りつづけた私たちは、常にお客様のニーズに応えて数々の商品を作ってきました。
不可能なこと?もちろんそれはありますが、躊躇するより、まず実行する。それがABC商会の樹脂床材開発の精神なのです。

気軽に何でもご相談ください、インターネットでは専門スタッフがお答えいたします。

ABC商会は樹脂塗り床に自信があります。

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