硬質床(コンクリート一体型散布工法)専用システムモノリシック・コンプリートフロアシステム

モノリシック材の床面をより緻密で平滑にし、汚れにくくする専用工法
コンクリートと一体化するモノリシック工法は耐久性とコストパフォーマンスにすぐれた床材としてこれまでさまざまな工場・倉庫に採用されてきました。そのモノリシック工法の利点を最大限に引き出したのが「モノリシック・コンプリートフロアシステム」です。お客様のご要望にお応えできる次世代のスタンダード硬質床として、工場・倉庫の新築・改修に、ぜひご検討ください。
主な適用場所
- ●工場・倉庫・荷捌所
- ●物流施設、貨物ターミナル
- ●自動車整備工場など
特長
従来のモノリシック工法の施工に加えて、特殊施工を行なうことで、モノリシック材の利点を引き出します。
モノリシック材は「カラクリート」・「フェロコン」・「フェロコンハード」・「カラーハードEM」などからご選定いただけます。要求性能やご予算に応じてお選びください。
床を、より緻密で平滑に

シングルトロウェル(機械ゴテ)による、仕上げ押さえを実施することで、従来の金ゴテ仕上げよりも緻密かつ平滑な床面を造ります。
床を、さらに美しく汚れにくく

さらに「サーフェイスポリッシュ」+「表面処理材」を施すことで、汚れの付着しにくい表面形状となります。
対応商品
システムの流れ
モノリシック材施工

シングルトロウェル(機械ゴテ)で入念に押さえ込み、耐久性に富む「硬質床」を形成します。
サーフェイスポリッシュ

研磨機械で硬質床面を磨き上げ、滑らかな表面を形成します。
※写真の機械は、一例です。
表面処理材塗付

研磨最終工程として「表面処理材」を塗布し、汚れの付きにくい床面に仕上げます。
※STEP①~STEP③の間には、「保湿養生」・「乾燥期間」・「クリーニング」などの工程が入ります。
商品ムービー
ラガーハードS塗り付け工法 コンプリートフロアシステム(特注仕様) 施工手順 (音声入り)
(※こちらの商品ムービーは、特注仕様です。モノリシック材(散布工法)の標準工法ではなく、ラガーハードS塗り付け工法での施工手順となっておりますので、ご検討の際は、事前にご相談ください。)
施工事例
コンプリートフロアシステム A工法

遊星回転研磨機など、研磨力の強い機械で、サーフェイスポリッシュを行ないます。
窓の映り込みが鮮明なことからツヤのある滑らかな表面を形成していることが分かります。
コンプリートフロアシステム B工法

電動ポリッシャーなど汎用的な機械に「ポリッシュパッド」を装着し、サーフェイスポリッシュを行ないます。
A工法よりも簡易的な手法となりますが、写真を比較すると窓の映り込みが弱く、A工法との表面性状(滑らかさ)の差が分ります。

カラクリート #414/#434 A工法
フロアーブライトシーラー仕上げ

フェロコン特注色 A工法
フロアーブライトシーラー仕上げ

フェロコンハードS #8 A工法
規格・価格
システムの留意点
- ●特別管理商品は、床材としての性能発現のために特別な管理と詳細な打ち合わせを必要としますので、お問い合わせください。
- ●カタログなどの資料だけで仕上がり(完成品)を検討・判断せず、下記①②の確認を目的とした試験施工を事前に実施してください。
- ①シングルトロウェル仕上げは、コンクリート・施工環境などの影響によって「剥離」「膨れ」などの不具合が発生するおそれがあります。必ず、実際に打設するコンクリートで、試験施工を実施していただく必要があります。
- ②サーフェイスポリッシュも研磨具合や仕上がりをご確認いただくうえで、①に引き続き、試験施工の実施が必要となります。
- ※試験施工は元請業者様の手配の下、有償にてご対応させていただきますよう、お願いします。
モノリシック材について
- ●モノリシック材は「カラクリート」・「フェロコン」・「フェロコンハード」・「カラーハードEM」などからご選定いただけます。要求性能やご予算に応じてお選びください。
- ●標準色はグリーン系・グレー系としています。その他の色は黒ずみが顕著に発生する場合があります。
- ●モノリシック材を施工するコンクリート配合(普通コンクリート想定)は、基本条件として「単位セメント量300kg/m3・スランプ15cm」を満たすよう設定してください。
(この他、コンクリート配合・施工環境における諸条件に関しては、お打合わせにて、ご調整をお願いします。)
元請業者様にて実施
- a.モノリシック材施工後は保湿養生(散水+シート養生など)を実施してください。
- b.保湿養生は長期間放置せず、一定期間(JASS5に基づき5日間養生)を実施してください。
- c.養生撤去後は乾燥期間に当てます。この間、建築作業状況に応じて汚れ・傷付き防止の保護養生を実施してください。
- ※保湿養生a. b.に関しては、有償にてお請けすることも可能です。
サーフェイスポリッシュついて
- ●本工程はモノリシック材の強度発現・乾燥が促された時点で実施します。
推奨のタイミングはモノリシック材施工後、材令3週間以上です。(養生撤去後、乾燥期間を2週間以上設けてください。) - ●サーフェイスポリッシュを行なう事前処理として、クリーニング(床状況に応じてウエットもしくはドライ)を実施します。
- ●実施内容の違いにより、「A工法」・「B工法」に大別されます。要求性能やご予算に応じてご選定してください。実施内容・仕上がりの違いは 施工事例 をご覧ください。
- ●「A工法」の施工に関しては、60KVA発電機が必要となりますので、現場にて無償貸与をお願いします。
表面処理材について
- ●表面処理材は弊社商品である「メンテナンスワックス」または「表面強化材」からお選びいただけます。
(※選定材料については、弊社営業担当者にお問い合わせください。)
仕上がりについて
良質な表面性状の硬質床を提供できますが、以下の現象が仕上がりに現れます。

コテ跡の一例

色ムラの一例
- ●塗料のような均一な発色性はありません。セメント特有の色ムラは生じます。
- ●サーフェイスポリッシュにより、モノリシック材自体の色調よりも黒っぽく仕上がることがあります。
(色によっては影響が出ることがあります。) - ●コテ跡および建設時に生じた汚れ・傷(ひび割れ・ピンホールなども含む)・養生痕・墨跡を消すことはできません。
- ●コンクリート打設日(工区別)における色調の違いは解消できません。
端部・打継など凹凸の大きい部分。および、施工機械が入らない部分(狭い部分)に関しては、大面積部と比較して表面性状・色調が異なる仕上がりとなります。
床のご使用について
- ●より衛生的にご使用いただくために、フォークリフトなどのタイヤは、低汚染タイプのホワイトタイヤをおすすめします。また、定期的にダストモップや自走式洗浄機によるクリーニングをおすすめします。
- ●床表面を緻密化・平滑化するため、履物やタイヤの種類によっては「滑り」を感じることがあります。