(住宅産業大予測2026準備号 Japan Home & Building Show 2025配布号掲載内容をもとに編集)
ゲリラ豪雨や線状降水帯による集中豪雨がエリアを問わず全国各地で頻発し、内水氾濫などによる床下浸水被害が急増している。
こうしたなか、住宅の"足元"から住まい手の暮らしを守る「止水対策」は、今や工務店にとって欠かすことのできない必須事項だ。
エービーシー商会が展開する「インサル基礎防蟻ジョイントハード」は、基礎の打ち継ぎ部からの浸水を防ぐとともに、防蟻性能も備える業界唯一の止水材として注目を集める。さらに同社は、「防蟻フォーム」と基礎保護材「インサルキソッシュMore&ONE」を組み合わせた"3点セット"により、施工精度の高さと耐久性、そして美観(意匠性)の向上の同時実現を提案する。
住宅の止水・防蟻対策を含む基礎関連商品の企画開発に携わる、インサル事業部・セールス・テクニカルマネジメントチームの田中さんに話を聞いた。
気候変動による浸水被害がエリアを問わず増加している
気象庁のデータによると、時間雨量50mmを超える豪雨の発生回数は、過去40年で約1.5倍に増加しています。都市部を中心に排水計画が追いつかず、道路や敷地が冠水する内水氾濫が相次いでおり、住宅の浸水被害がエリアを問わず全国的に多発しています。
こうした状況を受け、ベタ基礎構造の住宅で、ベースコンクリートと立ち上がりの"打ち継ぎ部"のすき間が水の侵入経路となり、床下浸水を引き起こすケースが指摘されています。その結果、工務店、生活者を問わず止水対策に非常に関心が高まっています。一度、床下に水が入ってしまうと、泥の除去や消毒だけでも数十万円かかり、基礎(床下)の断熱材や床の木部が傷むと、補修に数百万円かかることもあると聞きます。しかも、GL(地盤面)から450mm以下の浸水は火災保険の対象外となることが多く、実質的に"自己負担"となるケースも少なくありません。住宅基礎の止水対策は後からはできません。だからこそ新築時に確実に行うことが求められます。高度な止水対策は、集中豪雨など異常気象が日常化する中で、住まい手を守るつくり手としての揺るぎない意思表示となります。
一滴の水も、一匹のシロアリも通さない
止水対策として提案する「インサル基礎防蟻ジョイントハード」とは。
ジョイントハードは、打ち継ぎ部専用の止水テープです。ブチル系素材に防蟻剤を練り込み、ベースコンクリートの鉄筋横にプライマーを塗布した上で貼り付け、ローラーで圧着します。そこに立ち上がりコンクリートを打設すると、水和反応によりテープがコンクリートと一体化し、すき間のない止水構造を形成します。
最大の特徴は、テープ自体に防蟻剤を配合している点です。通常の止水材は水の侵入を防ぐだけですが、本製品は同時にシロアリの侵入経路も遮断します。止水と防蟻を両立するこの機能は業界でも唯一です。「一滴の水も、一匹のシロアリも通さない」という当社の想いを体現した製品と言えます。
さらに、施工が簡単なため、誰が施工しても均一な品質が得られる作業性や施工安定性も現場で高く評価されています。施工後は多少水に濡れても性能に影響しない点も特長です。
テープ:厚み5mm×幅30mm×長さ8m
止水テープを貼る前に塗布するプライマーもジョイントハードのポイントだ。ここにテープを貼ってローラーで圧着することでベースコンクリートと一体化する
断熱・気密・防蟻 "基礎まわり"の三位一体を実現
ジョイントハードとセットで提案することが多いという「防蟻フォーム」について教えてほしい。
防蟻フォームは、防蟻成分を配合した発泡ウレタンフォームです。断熱補修材や気密材としての基本性能に加え、防蟻機能をプラスすることで、断熱・気密・防蟻の三位一体を実現する優れものです。
主な施工箇所は、配管すき間や断熱材の継ぎ目、土台パッキンまわり、あるいは土間に敷いた断熱材の欠損箇所となる鋼製束の周囲など、"基礎まわり"のシロアリが侵入しやすい箇所です。基礎断熱を採用する工務店さんでは、防蟻効果のある断熱材と組み合わせて使うケースが増えています。従来の簡易なノズル施工に加えて、プロ仕様のガンにも対応できるように改良したことも現場で好評です。
防蟻成分であるピレスロイド系防蟻剤とペパーミントオイルを含有しており、隙間に充てんすることでシロアリの侵入を抑制することができる。
「インサルキソッシュMore&ONE」の役割は。
インサルキソッシュは、基礎の美観(意匠性)と耐久性を向上させる仕上げ材(コンクリート基礎保護材)として人気です。樹脂系トップコートによる美しい仕上がりと高い防汚性能を実現するハイグレードタイプの「More」と、1回塗りで作業が完了する短工期・無機系仕上げの「ONE」を目的や条件に応じて選べます。
構造的には問題のないヘアクラックでも気にする施主は少なくありません。キソッシュは、そうした施主の心理的な不安を取り除き、満足度を高める効果も発揮します。
酸性雨などによるコンクリートの中性化や表面のひび割れを防止する「インサルキソッシュOne &More」。
3つの製品を導入する際に必要となるコストは。
ジョイントハード、防蟻フォーム、キソッシュの3製品を組み合わせることで、止水・防蟻や耐久性、意匠性など基礎まわりの総合対策が可能となります。住宅1棟あたりの材料コスト※も、ジョイントハード(40m巻)が約4万5千円、防蟻フォームは一般の発泡ウレタンフォーム製品の1.5倍程度、キソッシュはMoreの場合で材料費約4万円(工事費別途)とコスパを考慮すれば、比較的導入しやすい価格帯に設定されています。いずれも製品の機能性だけではなく、「誰が施工しても高い品質を担保できる」ことを重視して開発されており、熟練工不足が進む現場でも安定した仕上がりが得られることは、単純にコストでは計れない付加価値だと考えています。
※材料コスト:2025年12月時
"丁寧な施工"が工務店のブランドになる時代
"3点セット"の導入で期待できる効果は。
断熱や耐震など住宅は性能を中心に"同質化"が急速に進み、性能による差別化が難しくなっています。今後は、その性能を担保する現場における施工品質が差別化の要素になるのではないでしょうか。SNSやYouTubeでも、現場の工夫や丁寧な施工を発信する工務店が増え、そうした姿勢が生活者の共感を呼んでいます。一見地味な基礎まわりへのこだわりこそ"丁寧な施工"の証であり、工務店のブランド価値を高める源になるはずです。
市場がますます厳しくなる中で、当社では今後も現場(施工)品質の向上を強力にバックアップしていきます。東京・大阪の両ショールームでは、今回の3製品をはじめ、現場改善や品質向上につながるさまざまな製品を「見て触れて体感できる」環境を整えています。ぜひ、実際に来ていただき確かめてほしいと思います。たくさんの工務店さん・設計士さんの来場をお待ちしています。
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