耐震構造用エキスパンションジョイントカバー共通オプション耐火・遮音・断熱仕様
充実のオプションによる高い対応力を実現
- ※制震構造にもご採用いただけます。
- ※アトラクション施設など常時動いている環境へのご採用はお問い合わせください。
- ※免震構造用断熱帯をご検討の際はお問い合わせください。
アーキパンションS・Hシリーズ、アーキウェイブEシリーズの共通オプションです。
耐火仕様
火災での二次災害を最小限に抑える耐火仕様。
防火区画の壁、床にエキスパンションジョイントカバーを設ける場合、必要な「耐火性能」と「建物の変形に追従する機能」を備え、一般の外壁や床とは異なる特殊な構造にも対応します。
断熱帯との併設も可能です。
特長
「1時間遮炎性能」と「1時間遮熱性能」で仕様要求により対応可能
耐火性能に関する技術的基準「建築基準法施行令第百七条三号」に対応した1時間遮炎性能を持つ仕様が12.5mm耐火帯。
さらに同条二号にも対応した1時間遮熱性能をも含む仕様が25mm耐火帯となります。

EAJ-防炎-3013(12.5mm)

EAJ-防炎-3014(25mm)
適合証取得の耐火帯
エキスパンションジョイント部専用耐火仕様として「日本エキスパンションジョイント工業会」の適合証を取得した耐火帯です。
日本エキスパンションジョイント工業会基準 適合証


遮炎性能:EAJ-防災-3013
遮炎性能および遮熱性能:EAJ-防災-3014
健康障害に考慮したアルカリアースシリケートウール(AES)素材
仕様(アーキパンションHシリーズ)
屋根用・床用エキスパンションジョイントカバーなど水平方向に耐火帯を設置するケースで50%可動する仕様では、耐火帯の金具にスライドする機構が必要となります。
クリアランス250以上の「Hシリーズ」に使用する屋根用・床用エキスパンションジョイントは、独自の「Yスライド仕様」を標準仕様としています。
Yスライド仕様耐火帯
耐火帯安全データシート
備考
- ●Exp.J.C.を防火区画の壁、床に設置する場合には、防火上の耐火性能が必要となります。
- ●日本エキスパンションジョイント工業会の適合品番号を取得した耐火帯をExp.J.C.と併設設置することにより、建物の変位に追従する機能に耐火性能を付加することができます。
- ●Exp.J.C.の耐火仕様については「日本エキスパンションジョイント工業会」ホームページの『建築用エキスパンションジョイントの手引』および『耐火エキスパンションジョイントQ&A』を併せてご参照ください。
- ●耐火建築物のExp.J.C.の取り扱いについて
1.Exp.J.C.部に求められる耐火性能
建築基準法施行令第百七条により、耐火建築物の主要構造部には部位ごとに非損傷性(令第百七条一号)、遮熱性(令第百七条二号)、遮炎性(令第百七条三号)が求められていますがエキスパンションジョイント部は空間ですので非損傷性は不要です。主要構造部そのものとは異なり構造耐力に影響がないことから建築基準法施行令第百七条二号(1時間遮熱性能)と三号(1時間遮炎性能)を満たしていればよいことになります。
2.2種類の耐火仕様
エービーシー商会のExp.J.C.用耐火帯は、上記の遮炎性の性能を持つ仕様である「12.5mm耐火帯」と、遮熱性の性能にも対応した仕様である「25.0mm耐火帯」の」2種類について、日本エキスパンションジョイント工業会の適合番号を取得しています。
※日本エキスパンションジョイント工業会およびエービーシー商会ではエキスパンションジョイント部を「開口部」と認識しておりますが、「主要構造部」と捉える場合もあり適合法令がそれぞれ異なります。「開口部」と捉える場合は、防火性能:令第百九条の二「20分遮炎性能」、令第百三十六条の二 三号イおよび、令第百十二条「20分~1時間遮炎性能」の検証を要し、「主要構造部」と捉える場合は、要求耐火性能:令第百七条二号「1時間遮熱性能」、令第百七条三号「1時間遮炎性能」の検証を要します。
- ・クリアランス900mm:遮炎性能(12.5mm耐火帯)
- ・クリアランス900mm:遮炎性能・遮熱性能(25.0mm耐火帯)
どちらの場合においても検証を経て要求性能を満たしております。
詳しくは日本エキスパンションジョイント工業会のホームページも併せてご確認ください。
http://www.apajapan.org/EJ/ej-home.htm

遮音仕様
軟質遮音シートで都市騒音や生活音をシャットアウト。静かな室内空間を実現する遮音仕様。
空港近接地域および防衛施設周辺など環境に対する騒音対策が求められる場所にも最適。

特長
全可聴周波数に対応の遮音性
より高い、透過損失量を求められる場合は、遮音帯の重ね貼り、遮音帯と耐火帯との組み合わせも可能です。
■遮音帯性能試験データ
軟質遮音シートに関する音響透過損失試験
- 試験体
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① 軟質遮音シート(t=1.2mm)+軟質遮音シート(t=1.2mm)
② 軟質遮音シート(t=1.2mm)+耐火帯(アルミナセラミックスブランケットt=25mm)+軟質遮音シート(t=1.2mm)
- 試験方法
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1/Nオクターブバンドリアルタイムアナライザーの「ホワイトノイズ」をスピーカーから発生して、音源側と受音側の騒音計マイクロンにて受け、4チャンネルデータレコーダーで同時に録音測定。
- 測定点
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JIS A1416(2000)に準じて、音源側‐受音側5点を移動しながら測定。
- 解析方法
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4チャンネルデータレコーダー内のメモリーカードに録音されたデータを、波形処理ソフトにて、音源室‐受音室における音響信号を1/3オクターブバンド周波数分析により解析し挿入損失による遮音度として算出。
- 試験結果※挿入損失としての遮音度による。
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① 軟質遮音シート(t=1.2mm)+軟質遮音シート(t=1.2mm)
② 軟質遮音シート(t=1.2mm)+耐火帯(アルミナセラミックスブランケットt=25mm)+軟質遮音シート(t=1.2mm)
工学院大学 音響実験棟にて実施
すぐれた施工性
軟質シートのため、軽量で施工性にもすぐれています。
※25mm耐火帯と併用する場合は、納まり上クリアランス100mm以上からとなります。
断熱仕様
断熱帯を取り付けることにより熱の損失を防止。
さらに、非金属製専用下地により、躯体への高い密着性で熱を逃がしません。省エネ性能向上に務めるために、断熱帯を標準化しました。
耐火帯との併設も可能です。
※免震構造用断熱帯をご検討の際はお問い合わせください。


※断熱帯の納まりについて、クリアランスの奥行側にスペースが必要です。スペースの目安は、クリアランス寸法に150~200mm加算となります。
特長
確かな断熱性能
断熱性能試験の結果、断熱材単体で熱貫流率0.35W/m2・Kを実現。
国土交通省告示第907号にて、最も厳しい地域区分である北海道の「壁」に求められる熱貫流率に匹敵し、高性能グラスウール16Kで換算すると厚さ100mm相当程度の性能があるといえます。
断熱性能試験
温度差をつけた試験室の低温室側から、赤外線カメラにより「断熱帯10mm」と「押出法ポリスチレンフォーム25mm」の表面温度分布を測定。

「省エネルギー基準」における地域区分

上記における地域ごとの部位別熱貫流率(U値)
単位:W/m2・K

国土交通省告示第907号附則より出典
すぐれた可動性・施工性
極薄10mmの特殊素材で、断熱性能に加え可動性、施工性を確保しました。
クリアランスは100mmから600mmをラインアップ。
取得資格
特許取得
備考
- ●本商品は、結露の発生を防止するものではありません。
- ●冷凍冷蔵施設へのご採用についての注意事項
- ・梅雨など湿度が高い時期によっては、結露が発生する可能性があります。
- ・結露の発生を懸念される場合は、防湿、換気、気密などの空調管理設備の検討をお願いします。
- ・本商品の背面や取り付け金具の周辺などへ断熱処理を行うことをおすすめします。
- ●断熱性能値はあくまでも断熱材単体での試験値です。断熱性能効果が結露防止を保証するものではありません。