セメント混入用軟質カチオン系アクリル樹脂ラバコンA(エース)

セメント混入、モルタル混入用の軟質カチオン系アクリル樹脂です。ラバコンAで混練すると塑性体であるセメントやモルタルが可とう性のある弾性体になり、伸びが出て下地追従性、クッション性が付与されます。また、各種下地に対する接着性も大幅に向上します。
主な適用場所
- ●屋内、屋外のコンクリート・アスコンの穴埋めや不陸修整
- ●簡単なクラックの処理
- ●鉄骨階段の歩行音減少に
- ●ストリートカラーの下地処理材として、マンションの共通通路、ベランダ、外階段などに
特長
- ●伸縮性にすぐれクラックが入りにくくなります。
- ●適度な弾力性があり、歩行感にすぐれています。
- ●歩行音が吸収されるので足音が響きにくくなります。
- ●1~2mmの薄塗りでもドライアウトしません。
- ●コンクリート、アスコン、磁器タイル、鋼板などにすぐれた接着性を発揮します。
規格・価格
試験データ
物性〔付着強度〕
(N/mm2)
下地の種類 | 使用プライマー | 標準状態 | 水中浸漬 | 温冷繰り返し |
---|---|---|---|---|
コンクリート | ストリートカラー コンクリート用プライマー | 1.99 | 1.53 | 1.84 |
アスコン | ストリートカラー 水性プライマー | 2.27 | 1.72 | 1.84 |
磁器タイル | ラバコンA 2倍希釈液 | 1.37 | ― | ― |
鋼板 | ラバコンA 2倍希釈液 | 1.32 | ― | ― |
- ※『コンクリート』『アスコン』『磁器タイル』『鋼板』の各下地に対するラバコンA混入モルタル使用の付着強度を建研式引張り試験機を用いて測定。
- ※―の表示はテストを行なっていない。
取得資格
- ●ISO 14001審査登録工場で製造された製品です。
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日本建築仕上材工業会 F☆☆☆☆ |
施工・納まり

1.下地処理・清掃
下地面を研磨して、レイタンス・ゴミ・ホコリなどを除去し、掃除機などで集塵してください。

2.プライマー塗布
プライマーは、下記のものを使用します。
●コンクリート、モルタル下地
→ストリートカラーコンクリート用プライマー
●アスコン下地
→ストリートカラーアスファルト用プライマー
いずれのプライマーもハケまたはローラーバケを使用し、薄く均一に塗布してください。

3.ラバコンAモルタルの混練
70L程度の大きめのポリバケツにラバコンAを入れ、前もって空練りしておいたセメント・けい砂を徐々に投入しながら、ハンドミキサーで混練します。この時、セメントのブツがなくなるまで撹拌してください。
■主な配合比率(重量比)
配合 | ラバコンA | セメント | けい砂 |
---|---|---|---|
A | 35kg(2缶) | 40kg | ― |
B | 35kg(2缶) | 40kg | 30kg |
C | 35kg(2缶) | 25kg | 75kg |
- ※Aが一番可とう性があり、B、Cの順で硬くなります。
- ※標準的な不陸修正材やクラック充てんとして使用する場合は、Bの配合としてください。
- ※セメントの替わりにカラクリート補修用粉体を用いると、色付きの不陸修正材として使用できます。

4.ラバコンAモルタルの塗り付け
ラバコンAモルタルをゴムレーキまたはコテにて塗り付けてください。塗り付けは厚塗りせず、なるべくしごき塗りします。1回の塗厚は2mm以下とし2mm以上の厚さとなる場合は塗り重ねを行なってください。

5.養生
気乾養生とし、養生中は水などをかけないようにしてください。使用開始またはストリートカラーの塗布は、ラバコンAモルタル塗り付け24時間以後としてください。
(20℃の場合)

ラバコンA混入セメントやモルタルの上には塗装ができます。
ストリートカラー塗布の場合
ラバコンAモルタルの上にストリートカラーを塗布する場合は、標準施工仕様により行ないます。
エポキシ樹脂や硬質ウレタンの場合
C配合のみ可能です。A.B配合は可とう性が大きいので施工できません。
備考
- ●施工仕様書をご確認のうえ、正しく安全にご使用ください。
- ●製品改良のため、予告なく性能・仕様を変更する場合があります。
施工上の注意
- ●コンクリート温度が5℃以下の場合は施工を見合わせてください。
- ●施工器具は、使用後すぐに水につけるか水洗いしてください。
- ●ラバコンAは使用後、必ず密栓してください。
- ●ラバコンAは凍結させないでください。