クラック補修工法キットクリートボンド スクイズ工法

クラックの隅々まで、強固に接着
微細なクラックに樹脂を注入する場合、グリスポンプなどを用いた高圧注入では、クラック全体に注入することができませんでした。スクイズ工法はプレート(スクイズプレート)をクラックの上に貼り付け、逆止弁をもった注入口より樹脂を注入し、隅々まで樹脂をゆきわたらせることができる工法です。
特長
クラック全体に注入
プレート(スクイズプレート)をクラックの上に貼り付け、逆止弁がある注入口から樹脂を注入し、隅々まで樹脂を行き渡らせることができます。
グリスポンプなどを用いた高圧注入が難しかった補修に
高速注入が可能
注入口が大きいので、低圧でも高速注入できます。
騒音・粉塵も軽減
狭い場所でも簡単に施工できます。経済的で確実な工法です。
施工事例


製品梱包
スクイズ工法キット
商品 | 入数量 | |
---|---|---|
① | スクイズプレート | 30枚入箱×2箱(ガイドテープ5本入) |
② | クリートボンド♯11 | 1.5Kgセット×3セット |
③ | スクイズシーラーⅢ | 333cc×5本 |
④ | 多孔ノズル | 1個 |
注入ノズル | 1ヶ | |
手袋 | 1双 | |
取扱説明書 | 1部 |
※クラック幅1mm、コンクリート厚15cmを基準とします。
規格・価格
試験データ
JIS A 6024(1998)「建築補修用注入エポキシ樹脂」の品質規格試験結果
試験項目 | 試験条件 | スクイズ液 | 品質規格 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
一般用 | 冬用 | |||||
粘度(mPa・S) | 23±0.5℃ | 580 | 580 | 100~1,000 | ||
比重 | - | 1.09 | 1.10 | ー | ||
接着強さ(N/mm2) | 標準条件 | 8.7 | 8.7 | 6.0以上 | ||
特殊 条件 |
低温時 | ー | 8.5 | 3.0以上 | ||
湿潤時 | 5.6 | 6.0 | 3.0以上 | |||
乾湿繰返し時 | 9.0 | 8.8 | 3.0以上 | |||
硬化収縮率(%) | 標準条件 | 1.7 | 1.6 | 3以下 | ||
加熱 変化 |
質量変化率(%) | 標準条件 | 1.8 | 1.3 | 5以下 | |
体積変化率(%) | 標準条件 | 1.4 | 1.2 | 5以下 | ||
引張強さ(N/mm2) | 標準条件 | 32.0 | 48.9 | 15.0以上 | ||
引張破壊伸び(%) | 標準条件 | 8 | 4 | 10以下 |
※試験結果は測定結果の一例です。
施工・納まり

1.注入箇所の点検・清掃
クラックの位置・幅・深さ・貫通の有無などを、クラックスケールや目視にて十分確認します。クラック周辺、特にスクイズプレートの貼付面の油や汚れはサンダーやワイヤーブラシで除去します。

2.スクイズプレートの貼付
スクイズプレートまたは下地にスクイズシーラーⅢを塗り、クラック部に貼り付けます。プレートの廻りを液もれしないように厚付けします。
●標準貼付間隔(コンクリート厚が120~150mmの場合)
クラック幅0.2mm未満:250mmピッチ以下
クラック幅0.2mm以上:250~350mmピッチ

3.クラックをシール
クリートボンド♯11が漏出しないように、クラックの表面をスクイズシーラーⅢで十分にシールします。シール作業が終了したら樹脂が硬化するまで養生します。(10時間以上)
※クラックが貫通している場合には、裏面にも確実にシールします。

4.クリートボンド♯11の注入
可使時間内に使いきれる量のスクイズ液を混合し、手動式注入ポンプに充てん、専用の注入ノズルを装填して、プレートの注入口から注入します。(注入量:30~35cc/箇所)
※スクイズプレートの膨らみが小さくなったら、再度注入します。膨らみが小さくならなくなったら完了です。

5.注入量の確認・養生
注入量の確認
1ケ所当たりの注入量と残量、クラックの幅と深さから注入量を推定し、注入状況を確認します。不足分は再注入、充てんします。
養生
注入剤が硬化するまで外力が加わらないようにしてください。
極寒期など季節によっては、一昼夜以上養生する必要があります。

6.仕上げ
注入剤が硬化したらプレートを削り取り、平滑に仕上げます。(3日以内)