2004年09月07日

環境配慮型合成樹脂系塗床材
低VOCへの取組み

エービーシー商会では、業界に先駆けて
RC構造向け低VOC塗床材の発売を開始します。

内装塗床材の9割以上がホルムアルデヒド対応済み

エービーシー商会では、ホルムアルデヒド対応として、居室における建材の使用面積制限がない「F☆☆☆☆」品の対応を進めております。
2004年9月現在、内装仕上用の合成樹脂系塗床材の9割以上の商品で「F☆☆☆☆」の切り替えが終了し、残りの商品についても順次取得を進めてまいります。

低VOC化 塗床材の必要性

一方、ホルムアルデヒド以外にも建材などから発生するトルエン、キシレン等のVOC (揮発性有機化合物) によって健康が損なわれる、シックハウス、シックスクール症候群が近年大きな問題となっており、占有面積比率の大きい塗床材などの脱VOC化が求められていました。

化学物質の放散に関する規制・ガイドライン

化学物質名 国土交通省
建築基準法
文部科学省
学校環境衛生の基準
厚生労働省
化学物質室内濃度指針
用途
ホルムアルデヒド
(F☆☆☆☆)
接着剤
パラジクロロベンゼン 防虫剤
トルエン 接着剤
・塗料
キシレン
エチルペンゼン
スチレン
テトラデカン
フタル_ブチル
フタル_
ジエチルヘキシル
アセトアルデヒド 防腐剤
ダイアジノン 殺虫剤
フェノブルカルブ
クロルピリホス 使用禁止 防蟻剤

合成樹脂系塗床材メーカーである弊社では、F☆☆☆☆対応だけでなく、「文部科学省 学校環境衛生の基準の6物質」および、「厚生労働省化学物質室内濃度指針13物質」を含まない塗床材3商品を業界に先駆けて開発、発売いたしました。

この程、発売した3商品は、エポキシ系防塵床塗料「ケミクリートEPカラー水性VOC」、エポキシ系耐薬品性塗床材「ケミクリートE・VOC(※2016年3月末をもって廃番となりました。)」、ウレタン系ゴム状弾性塗床材「カラートップDL・VOC (※カラートップDLに名称変更しました。)」で、この3品があれば建物の大部分の用途に対応する事が可能です。

低VOC化 トータルシステム

3商品の低VOC化を実現する為に、「材料調達」から、「施工現場で使用する専用洗浄剤」の開発に至るまで、トータルシステムで対応いたします。

  • (1)材料調達工程
    厚生労働省化学物質室内濃度指針13物質を含まない原材料を厳選して調達しました。

  • (2)製造工程
    材料攪拌を行なう釜を洗浄する際に、製造工程で混入する可能性があったトルエン、キシレンを、極力排除する為、専用釜による製造に切り替えました。

  • (3)専用プライマー (塗床下地接着剤)
    プライマーとは下地コンクリートに塗床材がのりやすくなるように塗布する下地接着剤の事。
    今までは、施工現場において換気装置を稼動させるとはいえ、トルエンやキシレンを多量に含む溶剤型プライマーで施工することが大半でした。低VOCシステムでは、トルエン、キシレンを含まない「専用プライマー」を開発し、標準化しました。

  • (4)塗床材 (下塗+上塗)
    エポキシ系防塵床塗料については完全水性化しました。
    エポキシ系耐薬品性塗床材、ウレタン系ゴム状弾性塗床材について、両者は2液反応型塗床材であり、基剤と硬化剤を混ぜた際に起こる反応時にも、極力VOCが出さない特殊配合を配慮しました。

  • (5)現場施工時の器具洗浄
    施工器具を片付ける際に、施工現場内で使用する洗浄剤にもトルエン、キシレンが多量に混入しています。 低VOCシステムでは、トルエンやキシレンを含まず、現場に持ち込む事が可能な「専用洗浄剤」を開発し、それを徹底させました。

これらをトータルで実施することにより、VOC濃度の極めて低い塗床施工が可能となりました。
また、実際に3商品を使用した「江東区教育施設」や、「所沢市体育館」等の施工現場において、VOC測定を行なった結果、3商品とも極めて低い数値を示し、指針値をクリアしている事が確認されました。

今後の低VOCへの取組み

エービーシー商会は、今後も人に有害とされる揮発性有機化合物について優先的に取り上げ、含有量の低減か、全く含まない材料・工法の継続的改良・開発に努めてまいります。
是非今後もエービーシー商会の新商品にご期待ください。

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