溶剤型エポキシ樹脂系脆弱層強化・補強材ハードナーS
コンクリートへの浸透性能および脆弱層強化性能を考慮して開発されたエポキシ樹脂です。塗布するだけでコンクリート、モルタルの床や壁に浸透し、脆弱層を強化します。
主な適用場所
- ●風化・劣化したコンクリート、モルタル面の強化
- ●ドライアウトしたコンクリート、モルタル面の強化
- ●雨に打たれたり、凍害を受けたコンクリート、モルタル面の強化
- ●コンクリート、モルタル床の防塵処理
特長
- ●塗布するだけで簡単に防塵処理ができます。
- ●硬化収縮が小さいため、脆弱な面も強化します。
- ●風化・劣化・ドライアウト・雨打たれコンクリートの補強ができます。
- ●硅酸カルシウム板の表面強化に使用できます。
- ●各種仕上材のプライマーとしても使用できます。
形状
取得資格
●ISO 5660-1 発熱性試験で燃焼しません。
※上記表記は試験のみを実施したものです。床材のため不燃認定はありません。
●ISO 14001審査登録工場で製造された製品です。
文部科学省「学校環境衛生の基準」指定6物質はもとより、厚生労働省指針13物質を使用しない安全な床材 |
日本建築仕上材工業会 F☆☆☆☆ |
規格・価格
試験データ
耐摩耗性(摩耗減厚の測定)
<試験方法>
JIS K7204に準拠するテーバー型摩耗試験機により、ハードナーSで処理した面と無処理面の1000回転終了時における摩耗減厚を測定しました。
試験砥石(摩耗輪)・・・・・GC-150-H 荷重・・・・・250g
試験項目 | 無処理 | ハードナーS処理 | |||
---|---|---|---|---|---|
耐摩耗性 | 約10年経過した海岸べりの屋上の コンクリート |
摩耗減厚 | 0.15mm | 0.03mm | 0.3kg/m2塗布 |
対コンクリート比 | 100 | 20 | |||
強制的にドライアウトさせた モルタル |
摩耗減厚 | 4.2mm | 1.12mm | 0.25kg/m2塗布 | |
対モルタル比 | 100 | 26.7 | |||
摩耗減厚 | 4.2mm | 0.22mm | 0.5kg/m2塗布 | ||
対モルタル比 | 100 | 5.2 |
コンクリート・モルタルを100とした場合のハードナーSの耐摩耗性指数
施工・納まり
1.下地処理・清掃
下地の汚れはフロアーブライトクリーナーなどの洗剤で、油汚れはフロアーブライトオイルクリーナーなどで洗い十分に脱脂してください。
処理の終了した床は水洗いし、十分に乾燥させてください。
2.配合
基剤と硬化剤を所定の割合で混合します。小分けする場合には必ずハカリで計算し、材料の比率が基剤:硬化剤=1:1になるように計量してください。
3.材料塗布
ローラー刷毛等で混合した材料を塗布します。劣化により吸い込みの激しい場合は、ジョウロ等で散布し塗り広げます。下地の吸い込みの大きい部分は、1回目の塗布後30分以内に再塗布してください。
4.養生
施工後、約24時間気乾養生します。塗布後3日間は水に濡らさないようご注意ください。
メンテナンス
日常のお手入れ
1. ゴミ、ホコリの除去
ダスターモップ、フロアモップなどで砂やホコリを取り除き、その後、モップで水拭きや水洗いしてください。
2. 汚れの除去
水拭きで落ちにくい汚れは、フロアーブライトクリーナーの100倍希釈液でモップ拭きしてください。
3. 油の除去
床に落ちたオイル、グリースなどは長時間放置せず、その都度ウエスやペーパータオルで拭きとってください。
汚れがひどい場合
1. 床の洗浄
- ●油汚れ・泥汚れ
フロアーブライトクリーナーやフロアーブライトオイルクリーナーの希釈液を用いて、床を洗浄します。(希釈液は汚れの状況に応じて変えてください。) - ●タイヤのスリップ痕
タイヤマーククリーナーの希釈液を用いて床を洗浄します。- ①希釈液をジョウロで床面に散布し、2~3分放置します。
- ②ナイロンパッド、ナイロンブラシを付けた電動ポリッシャーで洗浄します。
ナイロンパッドは黒、茶、緑、青色などを用いてください。
2. 汚水の除去
洗浄時に出た汚水は、バキュームクリーナー、ゴムレーキで除去し、きれいなモップで1~2回水拭きします。フロアーブライトクリーナーは、特殊な洗剤のため濃度が薄い場合には水洗いする必要はありません。
3. 床の乾燥
洗浄、水拭きの終わった床は十分に乾燥させます。夏場30分、冬場60分以上乾燥させてください。この時、床面乾燥機、送風機を用いると早く乾きます。
4. 磨き(ツヤ出し)
床面が乾燥した後、ポリッシャーに白パットなどを取り付けて磨きをかけるか、バフィングマシンをかけると床面のツヤが回復します。
備考
- ●ハードナーSには有機溶剤を含有しておりますので施工時は火気厳禁となります。また、臭気・換気対策が必要です。
- ●施工仕様書をご確認のうえ、正しく安全にご使用ください。
- ●製品改良のため、予告なく性能・仕様を変更する場合があります。
- ●塗布面に仕上材を施さず、露出して使用した場合は、使用している樹脂の特性により、紫外線で褐色に変色します。
- ●下地に浸透するように塗布してください。表面に塗膜形成すると、その部分が剥離するおそれがあります。
- ●コンクリート・モルタルを対象とした材料です。ポリマーセメントモルタルや下地調整材に施工した場合は効果が十分に発揮されない、または白華・軟化などの不具合が生じることがあります。
- ●水分含有の高い下地の場合、白濁・剥離のおそれがあります。
- ●材料を塗布した際、塗りムラ(吸い込みムラ)が生じます。
- ●コンクリートやモルタルの吸い込みの違いや表面仕上げの違いの影響により、均一なツヤには仕上がりません。
- ●コンクリートの脆弱化が著しく進行している場合、用途目的によっては本材料で対応できない場合がありますので、お問い合わせください。
施工上の注意
- ●有機溶剤を含有しておりますので施工時には、換気と臭気対策が必要です。
- ●引火性がありますので、火気の使用は厳禁です。
- ●コンクリートやモルタルの吸込みの違いや表面仕上げの違いの影響により、均一なツヤや色には仕上がりません。
- ●ハードナーSの塗布面に仕上材を施さず露出して使用した場合は、使用している樹脂の特性により、紫外線で褐色に変色します。
- ●ハードナーSは下地に浸透するように塗布してください。表面に塗膜形成すると、その部分が剥離する恐れがあります。
- ●水分含有の高い下地の場合、白濁・剥離の恐れがあります。
ハードナーSは有機溶剤を含有していますので、有機溶剤取扱い主任者の免許が必要です。また、施工時には火気厳禁。換気と臭気対策が必要です。